つい放置しがちな痛み ―月経痛・腰痛―


悩み多き月経痛

女性が抱える悩みで多いのが月経痛です。それでも月経期間が終われば症状が治まるため、ひたすら我慢したり、市販薬の鎮痛剤でやり過ごしたりしている人も多いでしょう。子宮内膜症や子宮筋腫、子宮腺筋症などの病気が原因の場合もあるので、痛みが強い場合にはまずは医療機関に相談しましょう。

月経ダイアリー

病気が原因でない場合は自分に合った痛みの緩和方法を考えることが大切です。そのためにオススメしたいのが「月経ダイアリー」をつけることです。毎朝起きたときの基礎体温、月経の開始日と終了日、排卵日、体調や気分の変化などを毎日記録します。すると、月経に関する自分の状態が、何となくではなく、しっかりと理解できるようになります。さらにそこから、日常の生活習慣やストレスなどと合わせて、月経に良くないことを避けるようにしましょう。

原因が分かりにくい腰痛

腰痛に大きく影響しているのは姿勢や生活習慣です。原因が複合的なことも多く、身体の中でも最も原因が分かりにくい痛みなのです。とりあえず痛み止めを飲めば痛みが抑えられる場合は良いのですが、やっかいなことに痛み止めが全く効かないタイプの腰痛もあります。それが心因性に起因する腰痛です。整形外科で画像診断を受けても身体的な異常は認められず、整形外科的な治療はもちろん、強い鎮痛薬も効果がありません。しかし、強い痛みが長く断続的に続いて、治まることがないのです。

心因性の場合も

この発症原因はふたつあると考えられています。1つは現実逃避タイプです。会社に行く時間になると腰に痛みが出るタイプです。もう1つがオペラント学習型と言われ、周囲の気を引くために痛みを訴えるタイプです。治療はカウンセリングなどの心理学的アプローチに加えて、SSRIやSNRIなどの抗うつ薬を用いて効果を上げています。薬を服用するほどでなくとも、ストレスを減らすことで腰痛が改善されることも多くあります。身体的なアプローチでうまくいかない場合には、心因的な要因も考えてみましょう。

    

マガジン表紙へ