事例の一割!…医者に相談すべき首や肩のコリ


1割が心配な痛み

首の痛みや強いコリに悩まされている人は、日本には1千万人以上いると言われています。その9割は筋肉の疲労や筋膜のよじれなどで、病気の心配する必要はあまりありません。しかし、残りの1割の人には、思わぬ病気が潜んでいることもあり、医師に相談した方がよいものもあるのです。

頚椎の中には神経

頸椎は椎骨(ついこつ)という小さな骨が7つ連なって出来ています。その中心には脳の指令を全身に送る神経の束である脊髄が走り、それぞれの椎骨の間からは手や背中に向かう神経の枝である神経根が伸びています。生活習慣や加齢、体質などが原因で、骨が変形したり、靭帯が分厚くなったりして、それらが脊髄や神経根を圧迫すると首に痛みが出るのです。

具体的にどうなる?

ちなみに、神経根が圧迫されると、首や肩甲骨の周辺に強い痛みが出るだけでなく、肩から腕にかけて痛みやしびれが出たり、腕や手指の筋力低下で力が入りにくかったりする症状が起こります。また、ボタンの止め外しがしにくくなる、食事中に箸で上手につかめないといった手指の運動障害が見られると、脊髄が圧迫されている危険があります。そして、ひどくなると頻尿や便秘などの排泄障害が出ることもあるのです。

早めの対処が大切

首がこっているだけでなく、痛みが2週間以上続いているとか、手足のしびれがある場合は整形外科を受診しましょう。頸椎の骨の変形は少しずつ進むので、症状に早く気づいて対処することが大切です。重症の場合は手術治療もあり得ますが、軽症ならば保存療法をすることが多いでしょう。ちなみに、神経が圧迫されているかどうかを簡単に確認する方法もあります。腕を伸ばして、握ると開く(グーとパー)をすばやく繰り返してみましょう。10秒間に10回出来ない場合は、神経が圧迫されている可能性があります。

    

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