腸の健康には…ストレスが大敵!


異常が見つからないのに…

腸の機能性疾患として、一番患者が多いと言われているのが「過敏性腸症候群」です。内視鏡検査や血液検査をしても異常が見つからないのに、原因不明の下痢や便秘が長期間続く病気です。その原因は、胃に起こる「機能性ディスペプシア」と同じように、ストレスが原因のことが多いと言われています。

セロトニン

食べ物が腸に入ってくると、腸の神経細胞は「セロトニン」という物質を分泌します。すると、セロトニンは筋肉を動かすように指令を出し、腸はぜん動運動を起こします。ところが、ストレスを受けるとセロトニンが過剰に分泌され、腸の筋肉の動きが不規則になって下痢や便秘を引き起こすのです。胃の「機能性ディスペプシア」と同じように、不快症状がさらなるストレスを呼び、ストレスがストレスを呼ぶ悪循環に陥りがちです。

ストレスが長引くと

ストレスが長引いたり強かったりすると、つねに脳から腸にストレスが伝わり、腸が過敏状態になります。こうした状態は誰にでも起こる現象で、それがすぐ治まる人と、長く続いてしまう人がいるわけです。ただし最近では治療方法も色々と研究されています。例えば、原因となるセロトニンの過剰分泌を抑える薬などが処方されるようになっています。

自律訓練法

腸の動きに関わる自律神経を整えるのも良い手で、その方法が「自律訓練法」です。自宅で出来るリラックス方法なので、腸が弱い人はぜひ試してみましょう。
@仰向けに寝るか、椅子に座った状態で、目を軽く閉じる
A1回大きく深呼吸をする
B肩を耳の横までゆっくり上げてから下ろし、ゆっくり目を開ける
そして、@〜Bまでを5〜10分間くらい繰り返し行いましょう。

    

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