アクティブと思っている人ほど危険!


筋肉は徐々に衰える

筋肉量は30歳から10歳ごとに5〜10%ずつ衰えます。20〜30歳を100%とすると、80歳では半分以下の筋肉量になる計算です。そして、40歳を過ぎたあたりから下降カーブが急になります。50〜60歳代では衰えがあったとしても、他の部位で自然と補うので日常生活に支障を感じませんが、そのままにしていると70歳代で要介護の状態になりかねません。それを防ぐためには、体力を維持する運動を継続して行なう必要があります。

運動を始めたとたんに

しかし、実際に中高年で運動を始めると、膝などの痛みですぐに運動を止めてしまう人も多いのです。特に若い頃に運動をしていた人ほどその危険が高く、いきなり激しい運動をして体を痛める人が多くいます。特に注意したいのが若いころと比べての体重変化です。歩行中でも足にかかる最大の衝撃は体重の5〜7倍にもなり、軽く走れば10倍以上になるのです。

特に注意したいヒザの痛み

今まで普段あまり運動してこなかった人が急に運動を始めれば、骨や関節、筋肉や靱帯などが慣れておらず、不調を起こすのも当然です。特に起こしやすいのが変形性膝関節症です。骨と骨の間でクッションの役割をする関節軟骨がすり減って炎症が起きるのです。軟骨には血液も神経も通っていないのでそれ自体は痛みを感じませんが、一度減ると自然には再生しません。

目安にするのは脈拍

無理なくケガなく運動を楽しむためには、徐々に体を慣らす、つまり、楽なくらいの運動から少しずつきつい運動に進んでいくことが大切なのです。その目安となるのが心拍(脈拍)です。運動直後に脈拍を計ってみて1分間の脈拍数が、40代で120〜130、50代で115〜125、60代で110〜120であれば、「楽なレベル」の運動です。久しぶりに運動する人はこのレベルから始めて、慣れてきたら少しずつ脈拍数が上がるようなキツめの運動を取り入れましょう。

    

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