元々はリハビリのために考案 −歴史と理論ー


ピラティスは人の名前

ピラティスが誕生したのは20世紀に入ってからです。1920年代にドイツ人のジョセフ・ピラティス氏によって提唱されたもの、つまりピラティスとは人の名前なのです。ピラティスは元々戦争により負傷した兵士のリハビリのために考案されたエクササイズだったのです。

歴史は浅いけれど…

まだ誕生して100年足らずの新しいエクササイズですが、新しいが故に現代的な生物力学や科学を基礎に取り入れ、より理論的なエクササイズになっています。ピラティスは、ストレッチとともに、インナーマッスル(身体の深部にある小さな筋肉の総称)を鍛えること、また骨を矯正して正しく効率的な身体を作ることに重点がおかれています。

ピラティスの特徴

ピラティス最大の特徴は解剖学を基礎とするしなやかな動きです。一見しなやかで静かなエクササイズなのですが、鼻から吸って口から吐く胸式呼吸と、ゆっくりした動きを続けることによって、身体の中心であるコア(体幹)を鍛えて骨格を整えます。そして、大切にしたい5原則があります。1つ目が呼吸です。あとの4つは体の部位で、骨盤、胸郭、肩甲骨、頸部がとても大切な箇所です。

ピラティスマシンの効用

ピラティスで使うマシンは元々リハビリ用に作られたものなので、通常の筋力トレーニングに使うマシンに比べて、身体に大きな負担を与えることなく効果的に鍛えることが出来ます。こうしたマシンのおかげで多種多様なエクササイズを行なうことができ、マットだけよりも幅広い負荷の調整が可能になります。元々がリハビリ目的からきているエクササイズなので、筋力があまり備わっていない人や高齢者などにも動きをサポートしてくれる設定が出来ます。一方、専用器具を使うことによって、感じ取ることが難しい深層部の筋肉や関節の動きにまで意識を向けることが容易になります。

    

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