血液だけで…ここまで分かる時代になった!
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血液検査と言えば、健康診断のコレステロールや肝臓に関する数値などを思い浮かべる人も多いでしょう。しかし最近の血液検査は、病気が将来発症する可能性や、実際に病気に罹っている可能性がどれくらいあるかといったリスクまで分かるようになっています。
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脳の血管が詰まり、マヒや言語障害などの後遺症が残ることが多いのが脳梗塞です。それが血液検査によって、より早い時期から発症の可能性が分かるようになりました。「LOXインデックス」と呼ばれる検査で、血液中にある超悪玉の変性LDLコレステロールと、その受容体であるLOX−1という物質を調べることで、動脈硬化の進行度を初期段階から判定できるのです。
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ガンの可能性を調べられる血液検査も登場しています。一回の採血で胃ガン、肺ガン、大腸ガン、前立腺ガン、乳ガン、子宮ガン、卵巣ガンなど多種類のガンのリスクを調べることができます。ガンになると20種類あるアミノ酸の血中濃度が健康時に比べて変化するので、この違いを解析してそれぞれのガンリスクを評価するのです。正確な診断には内視鏡やMRIなどの精密検査が必要ですが、血液検査で可能性を絞ることで効率的にガンを見つけることが出来ます。
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認知症のリスクに関する血液検査もあります。認知症予備軍である軽度認知障害(MCI)になっているかを調べることができます。アルツハイマー病では、アミロイドβという原因物質が発症の20年近く前から徐々に脳内に溜まることが分かり、血液検査でこの物質に関わる3つのタンパク質の変化を調べてMCIのリスクを判定します。MCIは放っておくと5年でほぼ半数が認知症にすすむので、出来るだけ早く発見して手を打つことは有効と言えます。
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