それってホント? 〜鼻水の意外な豆知識〜


赤いヒリヒリは、鼻のかみすぎ?

鼻風邪がなかなか治らないで何度も鼻をかんでしまう…。すると、鼻の下がヒリヒリと赤く痛くなってしまった、という経験をした人は多いでしょう。「これはティッシュで鼻を咬み過ぎたかな?」と思ったのではないでしょうか?しかし実はこの赤いヒリヒリは、摩擦によるものではないのです。

どろっとした黄色い鼻水は?

鼻をかむと、どろっとした黄色の鼻水が混じることがあります。この黄色の鼻水の原因はウイルスではありません。ウイルス感染によって増加した細菌と戦って、討ち死にした白血球の死骸なのです。この死骸の中に白血球中のタンパク分解酵素が残っていると、鼻の入り口の粘膜と皮膚のタンパクを溶かしてしまうことがあります。それによってヒリヒリが起こるのです。鼻をかんだ後に保湿クリームをこまめに塗ると、皮膚が赤く荒れてしまうのを予防できます。

点鼻薬に注意

鼻水を抑えるために即効性があって手軽に買えるのが点鼻薬です。しかし、実は点鼻薬を使ったがために、鼻の不調が悪化する場合もあるようです。点鼻薬は鼻に直接吹きかけることで、鼻粘膜の血管を収縮させて、鼻に起こる諸症状を緩和させる働きがあります。しかし、その血管収縮を薬剤によって無理やり頻繁に起こすと、逆に血管が拡張反応を起こして、鼻粘膜が厚くなることがあります。つまりダイエットのリバウンドのようなことが起こるのです。

使用は頻度に注意

耳鼻科では「点鼻薬中毒性肥厚性鼻炎」と診断名がついています。症状として鼻づまりの状態が続くのが一般的で、そのため呼吸しづらくなります。副鼻腔炎などの症状が元々あると、鼻腔内にたまった分泌物が外へ排出されにくくなって鼻腔内を圧迫して、頭痛や顔面痛などの症状も併発します。点鼻薬のうち血管収縮剤が配合されたものには注意して、1日のうちで使える回数をきちんと把握して守りましょう。

    

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