慢性化・重症化に注意 〜鼻づまり〜


どうして鼻づまりは起こるの?

鼻の不調症状の一つとして鼻づまりがあげられます。鼻づまりになっても、鼻カゼであれば一週間ほどで、花粉症なら花粉の飛散が終了すれば回復します。では、どうして鼻づまりはどうして起こるのでしょうか?実は鼻づまりの正体は、私たちの身体が防衛機能として備えている鼻腔の粘膜の腫れです。

鼻腔が異物を感知すると…

私たちの鼻の穴の内部には、縦と横の数センチにわたって複雑な形状をした鼻腔が広がっています。この鼻腔の粘膜が、吸い込む空気に適度な温度と湿度を与えると同時に、そこから異物を取り除きます。外界から異物が入った事を鼻腔の粘膜が感知すると、まずはクシャミで異物を排出します。次に、多量の鼻水を分泌して洗い流します。さらに、粘膜を腫らすことで鼻腔をふさいで異物から身体を守ろうとします。これが鼻づまりなのです。

鼻づまりが慢性化すると…

鼻づまりは慢性化すると、治りきらない状態が本人も気づかないうちに続いてしまいます。鼻詰まりは、日中はそれほど意識しないレベルのものであっても、日常の生活の質を損ねている可能性があります。夜眠っている間に口呼吸をしがちになり、眠りが浅くなったり、大きなイビキをかいたりするようになる。鼻詰まりが睡眠時無呼吸の一因になり、日中の眠気をもたらすようになります。

複数の病気が重なると重症化する

慢性化した鼻詰まりには、複数の病気が重なり合って重症化することも多くなっています。その代表例が、鼻中隔わん曲症と副鼻腔炎です。鼻中隔わん曲症は生まれつきの疾患です。鼻腔には内部を左右に分けている鼻中隔という軟骨組織があります。成長とともに軟骨も大きくなるが、その途中で大きく左右のどちらかを圧迫し、空気の通りを悪くします。副鼻腔炎は、強い鼻詰まりを起こす病気として知られています。顔面の骨にはいくつかの空洞があり、空気の出入り口は鼻腔にあります。この副鼻腔に細菌などによる慢性的な炎症が起こったものが副鼻腔炎です。

   

マガジン表紙へ