春はメンタルを崩しやすい季節


3月と4月は自殺率が高い

寒さ凍える冬から暖かくなると、それだけで心に良さそうな感じがしますが、実は春はメンタルに気をつけた方がいい季節なのです。春の3月から4月にかけては、1年の中で最も自殺率が高いと言われています。ひとつには、3月が決算の時期という経済的な要因がもちろん考えられます。

環境の変化が引き金に

それだけではなく、春はストレスをより強く感じやすい時期なのです。色々な人にとってライフスタイルが変化しやすい時期であることが、ひとつ理由に挙げられます。会社員の人は異動が決まる時期であり、学生の人は進級や進学の時期になります。精神が不安定な状態にあるときに大きな変化に直面すると、非常に強くストレスを感じる傾向があるのです。

急激な温度差にも要注意

気候的な面からも問題があると言えます。春は急激な寒暖差が起こりやすい時期なのです。例えば、東京の平均気温は2月が約6度、3月が約9度、4月が約15度と急激に暖かくなります。こうした寒暖の大きな差は体にとって非常に大きなストレスになります。実際に自律神経のバランスにも影響を与えやすいので、体がだるい、疲れがとれにくいなどの症状を感じやすく、そうした体の疲れが心の疲れにも影響を与える面があります。

太陽の光をたくさん浴びよう

春になりかけの時期は、冬季うつからの影響も気になる点です。冬は昼間の時間が短くなって目に感じる光の刺激が減り、精神を安定させる脳内物質セロトニンが減ってしまい、うつ状態を引き起こしやすくなります。これが冬季うつです。3月を過ぎる頃には自然に治るのが通常ですが、不安感にとらわれ過ぎると、春以降にうつ病へ移行してしまいます。春になりかけの時期に出来るだけ太陽光を浴びるようにし、ストレス過多にならないようにして、冬季のゆううつ状態から抜け出すことが大切です。

   

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