ミネラル不足が一番の問題…栄養素バランス
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「糖質」「脂質」「タンパク質」「ビタミン」「ミネラル」の栄養素のうち、「糖質」「脂質」「タンパク質」は取りすぎです。「ビタミン」は食事からだけでは足りていないものの、最近ではサプリメントで摂る人も多く、その分も足すと必要量は上回っています。日本人に足りていないものは何といっても「ミネラル」です。
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個々のミネラルが足りなければ、カルシウム不足ならば骨粗しょう症、鉄不足ならば貧血、亜鉛ならば味覚障害といった具合に問題が出てきます。しかしミネラル不足の一番の問題は、他の栄養素の働きも悪くすることです。ミネラルはそれ自体が身体のために働く以外にも、ビタミンが働くための手助けや、糖質・脂質・タンパク質の消化や吸収に使われます。例えばミネラルが必要量の60%ならば、いくら他の栄養素を摂っても、それらの栄養素も60%程度しか身体のエネルギーや栄養としては使われないのです。
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日本の土壌は欧米に比べるとミネラルがかなり少なめです。日本では、もともと身体に有用なミネラルが土壌に少ない上、農薬の使用などで土壌がやせ、野菜に含まれるミネラルはさらに減っています。さらに、ミネラル不足になりやすいのは吸収率が低いことも一因です。例えばカルシウムでは、一番吸収率の良い牛乳でさえ50%で、小魚は30%、ほうれん草ではたった10%に過ぎません。
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しかし一方で、過剰が問題になっているミネラルがあります。それが「リン」です。リンが摂取過剰になると、カルシウムの排出を促進してしまいます。もともと肉、魚、卵などの主菜品に多く含まれている上に、リンは食品添加物として加工食品に多く含まれていたり、清涼飲料水の酸味の元として使われていたりします。加工食品を多く食べれば確実にリンは過剰摂取となります。
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