秋に出る身体の不調、実は・・・


精神的な症状ではなく・・・

秋は季節性うつに要注意の季節ですが、「憂うつな気分が続く」といった精神的な症状だけを気にしていれば済むわけではありません。そうしたことだけが初期症状とは限らないのです。自分ではほとんど憂うつ感や気分の落ち込みを感じていないのに、身体症状に出ている場合があるのです。

不調の症状は色々

その身体症状には、寝つきが悪い、眠りが浅い、目覚めが早いといった睡眠障害があります。食欲不振や慢性的な便秘や下痢といった消化器系の不調が現れる場合もあります。その他、疲労感、全身倦怠、頭痛、肩こり、目のかすみなど、実に身近なものばかりで、その不調の症状も多岐に渡るのです。また、頭や首、腰を中心に、慢性疼痛(とうつう)のような痛みが出ることもあります。そして、こうした状況が「仮面うつ」と呼ばれます。

「仮面うつ」とは

「仮面うつ病」とは、精神症状の悪化が、身体症状の不調という「仮面」の下に隠れてしまっている状況を指します。こうした場合には、体調不良から判断して内科に行く人が多いのですが、検査をしても数値に表れることが少ないため、いろんな科を転々とするうちに症状が進行し重症に陥るケースも少なくありません。最初の内科診療で「異常なし」と言われた後も、前記の症状が改善されなければ、「仮面うつ病」を疑い、精神科や心療内科を受診してみた方が良いかもしれません。

自分で気づきにくい

「仮面うつ」になりやすい人は、真面目で几帳面、頑張り屋のタイプの人です。こうした人は、自分の「うつ」的な感情を無理して抑える傾向にあります。病院でも深刻な顔をせずにニコニコしていて、自分がうつ病だと疑っている人は少ないそうです。軽いうつ状態は誰でもなる可能性があるものと考え、自分を責めずに専門医の診療を受ける方が良いのです。

    

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