知っておくべき!…辛味には二種類あり


食べ過ぎたり、辛すぎると・・・

辛い料理を食べた後に胃が痛む、翌朝のトイレがつらいという症状がでる人がいます。少量の辛味成分ならば、胃の血流を増やし粘膜を保護する働きがあるのですが、大量に取ったり辛さの度合いが強すぎたりすると、逆に粘膜を損傷する恐れがあるのです。トウガラシに含まれるカプサイシン、コショウに含まれるピペリン、ショウガに含まれるジンゲロールなどは、こうした作用が起こりやすい成分なのです。

トウガラシとワサビの違い

そこで知っておきたいのが、辛さの2つの種類です。スパイスは大きく2つに分類できます。トウガラシのように、食べた後に口の中が「カーッ」と熱くなるタイプと、ワサビのように鼻に「ツーン」と刺激がくるタイプです。「ツーン」とくるタイプには、ワサビの他にカラシニンニクなどがあります。

トウガラシは水や加熱で薄まらず

「カーッ」となるタイプは水や加熱に強いため、カレーや麻婆豆腐などの料理に入れて加熱しても辛さは変わりません。一方「ツーン」となるタイプのワサビなどは、加熱すると辛さが弱まります。これと同じことが、胃腸の中でも起きているのです。「カーッ」となるタイプのスパイスは胃腸で分解されにくく、口から肛門までの粘膜に一貫して刺激的に働くので、翌朝の排便に影響が出る場合もあるのです。

ワサビは加熱で弱まり、水で分解される

一方、ワサビは加熱すると辛さが弱まり、水によって分解されるので、トウガラシのように長時間刺激的には働かず、胃の血流を良くして消化を助け、食欲を増進しやすいと言えます。ただし、トウガラシに含まれるカプサイシンほど、発汗作用が期待できません。2種類の辛味をうまく使って夏バテ対策に役立てましょう。そして、辛いものを毎日食べ続けていると、辛さに対する反応が鈍くなるとも言われています。食べ過ぎは胃腸だけでなく、舌の表面細胞を破壊して味覚障害につながる恐れがあるのです。身体の調子を見ながら上手に辛さとつきあうことが大切です。

    

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