辛味は夏バテに効果あり! だけど・・・


昔から言われたとおり・・・

「夏バテ予防には辛いものを食べよう」と昔から言われてきたとおり、辛いものを食べて食欲を高めるという工夫は昔からされてきました。とは言っても、その特徴や効能を良く知らないと、かえって逆効果になってしまう場合もあります。辛味についてきちんと知っておくことが大切です。

そもそも、辛味って何?

実は辛味は味覚には含まれません。(味覚とは「甘味・酸味・塩味・苦味・うま味」の5味のこと。)辛味とは「味覚ではなく痛みのこと」なのです。甘いや苦いといった味覚とは違い、辛味は熱さや痛みを引き起こす物質として脳に伝わります。トウガラシやワサビなどが口に入れて辛く感じるだけでなく、目に入ったりすると激痛が走るのは、痛覚を刺激しているからなのです。

辛味で交感神経が活発化

辛いものを食べて消化器が辛さの刺激を受けると、自律神経に伝わります。自律神経は、胃腸の働きや、代謝や体温などの身体機能を調節していますが、辛味成分を摂ると、自律神経のうち身体を活発にさせる交感神経の働きが活性化します。一番の効果がやはり発汗作用です。辛味成分を摂取すると、だんだん皮膚表面の体温が上がり、暑く感じてきて汗が出ます。この汗とともに皮膚から体熱が逃げて、皮膚表面の温度は食べ始めた頃よりも下がってきます。この温度差によって爽やかさを感じるというメカニズムです。

血行促進・代謝アップも

トウガラシの辛み成分であるカプサイシンには、他にも効用があります。例えば、消化器の血流を良くして胃の粘膜を保護する働きもあります。さらに、代謝を高めて脂肪燃焼を助ける作用もあると言われています。先ほどの発汗作用も含めて、このような効能は夏バテ予防にはもってこいと言えます。しかし、気をつけないと逆効果になる危険性もあります。

   

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