めまいの原因・・・じつは耳?


めまいの原因は・・・

何のきっかけもないのに突然目がぐるぐる回ってしまう、こうした「めまい」は、耳が原因で起きていることがあります。「耳が原因でめまいが起こる」と言われても、ピンとこない人もいるでしょう。実はこれには、あまり知られていない耳の役割が関係しているのです。

耳の役割:音を聞く

耳の役割のひとつは、もちろん音を聞くことです。耳は大きく分けて外から順に、外耳・中耳・内耳という3つの部分に分かれます。外耳は鼓膜より外の部分で、耳の外に入った音は、鼓膜という膜を振動させます。そして、中耳という部分にある小さい骨を通って、内耳にたどりつきます。内耳はカタツムリのような形をしていて、その中にはリンパ液と言う液体が流れています。外から入ってきた音がこのリンパ液を振動させ、その信号が脳に伝えられると、私たちは「音がする」と感じるのです。

もうひとつの大切な役割

もうひとつの大切な役割が体のバランスを取ることで、その役割をしているのは、耳の中でも内耳と呼ばれる部分です。例えば、走ったときには耳の中のリンパ液の流れが変わります。すると、どの方向にどれくらいの速度で動いているのかという信号になって、脳に伝えられます。また、体の傾きを感知する場所も内耳にあり、身体が傾くと脳に伝えられるのです。

メニエール病

めまいをひき起こす耳の病気として有名なのが「メニエール病」です。そのメカニズムが全て解明されたわけではありませんが、内耳の中のリンパ液が増えすぎることによって、この病気が起こると考えられています。イメージとしては「内耳の水ぶくれ」です。そうした状態で内耳が働かなくなれば、体のバランスがうまくとれなくなり、めまいを起こすことになるのです。めまい患者の5〜10%は、メニエール病によって起こると考えられています。

   

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