すり傷や切り傷は、湿らしたまま治す!


「湿潤療法」 知っていますか?

運動をした時に付き物なのがケガでしょう。転んで擦りむいたら消毒薬で殺菌する、すり傷などが治る過程では必ずかさぶたができる、というのが今までの常識かもしれません。しかし、そうした常識を覆す「湿潤療法」が、少しずつ知られるようになってきています。

しみ出てくる体液を活かす

「湿潤療法」とは、しみ出てくる体液を活かして傷口を湿った状態に保つ方法です。しみ出てくる滲出(しんしゅつ)液には、細胞を活性化させながら、傷口を清潔に保つ成分が含まれているのです。その滲出液を保って、湿った状態にしておく方が傷の治りは早い、これが湿潤療法の考え方です。

「湿潤療法」、どうやればいいの?

湿潤療法のための専用の絆創膏が市販されるようになり、一般家庭でも軽度の傷ならば湿潤療法ができるようになっています。
次のような手順で行ないましょう。
@傷口を洗う             A清潔なタオルなどで水分をとって、止血する
B乾燥しないように保護する    C傷口の経過をよく観察する
日常的な生活の中での擦り傷や切り傷なら、10日程度で治ります。患部からの滲出液を保持することで痛みが和らぐ、かさぶたが出来ないので傷痕が残りにくい、といった利点があるのです。

ぴったり貼るコツと注意点

湿潤用の絆創膏をぴったり貼るコツは、絆創膏を温めること。小分けの包装から取り出して傷口に貼る前に、手のひらで挟んで1分間温めます。傷口に貼ったら、その上から手のひらを当てて、また温めましょう。注意したい点は、膿と滲出液をきちんと見分けること。滲出液は透明で薄い黄色でさらさらしているのに対し、膿はどろっとして粘性があります。化膿していそうな時は、すぐに病院へ行きましょう。

    

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