朝の光と、1日の生活リズムが大切
|
「自律神経失調症」という言葉。実は、本当に「自律神経が失調」しているかどうか、きちんと確認できるわけではないのです。色々と検査をしても、何らの病気も見つからない場合に、この病名がつけられます。これだけ進歩した医学療法においても、自律神経がきちんと働いているかどうかをはっきりと確認するすべはないのです。
|
ただし、これが乱れると「自律神経」が上手く働かなくなる、というのはある程度分かっています。それが生体リズムです。私たちの身体の中には、自然の変化に適応する仕組みが組み込まれており、これを「生体リズム」と呼んでいます。約25時間の周期で休息と活動の信号を脳から送り出しており、この体内のリズムを「サーカディアンリズム(概日リズム)」と呼んでいます。
|
1日は24時間なのに、体内時計では約25時間なのです。この1時間のずれは、地球の自転で起こる明暗周期に一致するように自然に調節されます。朝になって起き抜けの光を浴びることで生物時計はリセットされ、体内リズムが活動の方向に向かうのです。現代生活では夜もコウコウと明かりがつき、家にいても深夜遅くまでテレビ番組が終わることはありません。自ら気をつけて律していかないと、生活リズムが崩れてしまう環境になっているのです。
|
光との関係だけではなく、食事や身体活動なども、生体リズムに影響を与えます。ですから、朝早くおきて活動を始め、決まった時間に食事をとり、夜になったら寝るという、人間が長い時間行なってきた生活リズムに反する生活をしていると、自律神経が乱れる可能性は高いのです。
|
|
|
マガジン表紙へ
|