鼻血〜どうして出るの?どうやって止めるの?〜
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鼻には「キーゼルバッハ」という、ドイツ人医師から名前をとって名付けられた場所があります。鼻の真ん中の仕切り(鼻中隔)に、鼻の穴から1〜2pくらいのところ、ちょっと指を入れて届くあたりにあります。ここは粘膜が薄く、しかも細い血管が集まっているため、ちょっとした刺激で出血しやすいのです。鼻血の多くは、この部位からでるタイプのものです。
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大人に比べて、子供の方が鼻血を出すことが多いのはなぜでしょう?これは幼児の指は鼻の穴の大きさに対して細いので、鼻に違和感があった時に、より「キーゼルバッハ部位」に直接触ってしまうことが多いからと考えられています。
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出血を止める救急措置の基本は「圧迫止血」で、鼻血の場合も同じです。ただし、鼻の骨がある硬い部分を圧迫しても出血は止まりません。外から触って骨がなくて硬くない「小鼻の部分」を、親指と人差し指をつまんで15分くらい圧迫しましょう。ティッシュをつめる人も多いですが、これは直接的な止血効果はありませんし、つめものをとった後に再出血する危険もあります。また、血がノドに回ってしまうので、仰向けや上を向くのはやめましょう。
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キーゼルバッハ部位より奥からの鼻血の場合、外部からの圧迫止血では止まりません。30分以上鼻血が続くようならば、すぐに病院に行きましょう。また、頻繁に鼻血が出ていて、重大な病気の初期症状かも?と心配する人は、耳鼻科を受診して血液検査をしてもらいましょう。ただし、子供が風疹などのウイルス感染にかかった後は、一時的に血小板が減る場合があります。これは通常は一時的なものなので、心配しなくて大丈夫です。
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