飛行機に乗った後、違和感を感じたら?


飛行機で起こる中耳炎とは

年末年始は旅行や帰省で飛行機に乗る機会が増えるでしょう。この時期に知っておきたい病気が「航空性中耳炎」。飛行機の離着陸時の気圧の変化によって耳に生じる不調です。風邪をひきやすい冬には重症化する危険もあるので、注意しましょう。

鼻が詰まっていると危険

航空性中耳炎の原因は、耳よりもむしろ鼻にあります。鼻は耳管と呼ばれる細い管で耳とつながっています。普段は耳管から空気を取り入れて外気圧との差を調整しています。しかし、カゼなどで鼻が詰まった状態で急激な気圧の変化を受けると、鼓膜が引っ張られて充血して内側に滲出液がたまってしまうのです。

次の日にも違和感がある時には耳鼻科へ

通常は数時間たてば自然に不快感は消えます。しかし、充血がひどい場合や、痛んだまま搭乗を繰り返すと悪化する危険があります。次の日になっても、耳の痛み、めまい、難聴、頭痛、耳鳴りなどがある場合には、耳鼻科を受診しましょう。また、耳が痛くなりやすい人や、鼻炎や花粉症の持病がある人などは、搭乗前に耳鼻科に相談して、事前に点鼻薬を処方してもらうのも良いでしょう。

予防策を覚えておこう

耳が痛くならないために、着陸前後の約20分間に次のことをしてみましょう。
◇あくびをする      ◇あめやガムを食べる
◇下あごを左右に動かしてつばを飲む
耳ぬきもひとつの方法ですが、力みすぎると逆に鼓膜を痛めてしまいます。機内ではさらに難しくなるので、慣れていない人は無理に挑戦するのはやめましょう。

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