要介護や寝たきり予防に・・・「ロコモ」
|
『ロコモ』という言葉を聞いたことがありますか?「ハワイの料理ロコモコの略称?」「機関車のこと?」など思いつきますか?言葉の響きが「メタボ」にも似ているこの言葉、実は最近出てきた健康用語なのです。
|
|
|
ロコモとは、ロコモティブシンドロームの略で、別名を運動器症候群と言います。日本整形外科学会によって2007年に新たに提唱されました。
運動器とは、人が自分の意思で動かすことが出来る組織で、身体を支える骨・関節・脊椎・靭帯・四肢(手や足)を動かす脊髄・末梢神経・筋肉・腱などの組織の集合体です。
|
ロコモティブシンドローム(略してロコモ)は、これら運動器の障害によって起こる疾患です。「ロコモ(運動器の障害)」の原因には、大きく分けて、「運動器自体の疾患」と「加齢による運動器機能不全」があります。運動器自体の疾患とは、例えば変形性関節症や骨粗しょう症に伴う変形性脊椎症、関節リウマチなどの疾患があげられます。変形性関節症と骨粗しょう症に限っても推計患者数は4700万人で、ロコモはまさしく国民病と言えます。
|
運動器が障害を起こすと、体を支えたり、四肢を動かしたりすることが困難になり、四肢の運動機能低下やバランス機能の低下、歩行障害などが出現し、要介護や寝たきりになるリスクが高くなります。日本では65歳以上の高齢者が2割を超え、それに伴って支援や介護を必要とする人も急増しています。75歳以上の高齢者での寝たきりや介護の原因のうち、運動器疾患は22%も占めているのです。ロコモは寝たきりや要介護の主要原因のひとつです。
|
マガジン表紙へ
|