70%の人が経験する「首の痛み」


心当たりがある人も多いはず

「首の痛み」と言われて、心当たりがある人も多いと思います。それもそのはず!一生のうちに首の痛みを経験する人は、70%近くにも上ります。痛みのうちのほとんどは、心配のいらない痛みです。こうした痛みには、首の構造や機能が大きく関係しています。

首は痛みが出やすいところ

背骨は「椎骨(ついこつ)」が縦に積み重なって出来ていて、背骨の一番上から7個目までの椎骨が、首の骨に当たる「頸椎(けいつい)」です。背骨の中には脊髄と呼ばれる中枢神経が通っています。頸椎は重い頭を支えているうえ、様々な方向に動くため、神経の障害である痛みが起こりやすいのです。頸椎の自然なカーブが崩れた状態を長時間続けると、筋肉や椎間板などに負担がかかり、より首に痛みが起こりやすくなります。

後ろに10度そらすと3倍の負担

首にかかる負担を減らすため、頸椎はノド側へ軽くカーブする弓のような形になっています。首を後ろに10度くらい反らしただけで、頭を支える首にかかる負担は約3倍にもなります。意識して首を後ろにそらすことは少ないでしょうが、無意識に首を後ろに反らすことが結構あります。それは猫背の姿勢です。猫背の姿勢で正面にあるものを見ようとすると、首を後ろに反らせる格好になるのです。

アゴを引いて背筋を伸ばす

猫背の姿勢は自分自身では、なかなか気づきにくいものです。自分で気をつけるには、まず軽くあごを引いて背筋を伸ばしましょう。すると、頸椎の自然なカーブが保たれ、首の負担を最小限にすることが出来ます。仕事をしている時に注意したいのが、パソコンでの作業姿勢です。パソコンの画面を見る時は、ついつい猫背になりがちなのです。画面の高さを調節して目線を合わせたり、大きな文字で表示して画面に目を近づけすぎないようにしたり、といった工夫が必要でしょう。

   

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