病気予防に欠かせない「時間医学」


時間医学とは

体内時計は、眠くなったり目覚めたりといった睡眠コントロールの他にも、体温・血圧・脈拍などの自律神経系、内分泌ホルモン系、免疫や代謝系など、様々な身体の活動に関わっています。こうした生体リズムは短いものは90分から、長いものは1年まで、様々な長さがあります。こうした生物の日内変動や季節変動を研究する学問を時間生物学と呼び、それを取り入れた医学を「時間医学」といいます。

血管疾患の予防に大切

こうした時間医学の考え方は、突然死を引き起こす心血管疾患や脳血管疾患を予防するために大切です。例えば、血流は1日の中で大きく変化しています。睡眠中は副交感神経が優位で、血管や気管が細くなり、血流も低下します。早朝になると交感神経の活動が始まり、血圧も脈拍も増加します。さらに早朝には血糖値も上昇するので、早朝は心筋梗塞や脳梗塞を起こしやすくなるのです。

この病気は…この時間帯が危険

≪心筋梗塞・脳梗塞≫
朝8時から10時までに危険のピークがやってきます。早朝は血圧や脈拍が増加する上、夜間に発汗による脱水があり、寝ている最中の血液はドロドロ血になっています。寝る前と起きたらすぐに、コップ1杯の水を飲みましょう。

≪狭心症≫
同じ狭心症でも、タイプによって危険な時間帯が違います。安静時でも起こる狭心症は、夜中の2時から4時までがピーク。労作性の狭心症は、朝8時から10時までが危険な時間帯です。

≪気管支喘息≫
朝4〜5時の目覚め前が危険のピークです。この時間帯は気管支が最も細くなり、気管支粘膜の過敏性を刺激する朝の冷気なども危険要因です。

   

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