知っているだけでは…得にならない!


希望と現実の大きな差

ジェネリック医薬品に関する調査によれば、「ジェネリックという名前は知っている」人は98%、「ジェネリック医薬品を処方して欲しい」人は90%以上と、ほとんどの人がジェネリックを知っていて、処方して欲しいと思っています。しかし、「実際に処方依頼をした」のは20%程度と、かなり少ないのが現実です。

医師や薬剤師から知らされるケースが増加

患者側からすると“自分からは医師や薬剤師に言い出しにくい”という人も多いようです。しかし、最近では医師や薬剤師から勧められることも増えています。2009年に厚生労働省から医療機関や薬局に対して、「ジェネリック医薬品を周知徹底するべき」と通達されたことが一因かもしれません。

ジェネリック普及推進の歩み

厚生労働省は医療費抑制の観点から、2002年からジェネリック医薬品の普及に取り組み始め、次のとおり色々な対策をたててきました。

02年  診療・調剤報酬の改定でジェネリック処方に加算
06年  医師が処方せんの「ジェネリックの変更可」欄に署名すれば、調剤で変更可能に
    (医師がジェネリックの具体的名称を知らなくても変更可能になる)
08年  変更が出来ない場合のみ処方せんの「後発医薬品への変更不可」欄に署名
09年  医療機関や薬局に対して、ジェネリック医薬品の周知徹底を通達


患者がきちんと知っておくことが大切

医師や薬剤師には、患者に尋ねられれば「ジェネリック医薬品」について、きちんと回答する義務があります。しかし、医師にしてみれば“自分が使い慣れていない薬は出したがらない”かもしれないし、製薬メーカーとの関係もあるでしょう。薬剤師にとっては、ジェネリック医薬品に変更することは収入減につながりかねないことなのです。ジェネリック医薬品については、患者自身がしっかり知ろうとし、積極的に試すことが大切でしょう。

   

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