突然の心臓発作に〜AEDを覚えておこう〜


突然死の原因 心室細動

日本における心臓病による突然死は、年間およそ4万人といわれ、そのほとんどが、心室細動が原因です。心室細動とは、心臓の心室が小刻みにふるえた状態になり、脳や身体に血液を送り出すことが出来なくなるため、数分間続くと死に至る危険な不整脈のことです。心室細動を起こすと、3〜5秒で意識を失い、呼吸が停止します。

9割が前触れなし

心室細動が原因と考えられる突然死のうち、通常の健康診断では、何の異常もなかった人が9割を占めます。また、スポーツにおける急激な運動も、心臓に過重な負担をかけるので、心室細動の要因になります。特に、寝不足やストレスを抱えた状態で激しい運動をすることは、危険だと言われています。

除細動器AED

心室細動が起こった場合、自然に回復することは極めてまれで、唯一の治療手段は、除細動器AEDにより、体外から電気ショックを与え、心臓の不規則なリズムを整えて、心拍を正常に戻すことです。
発症から1分経過するごとに、10%ずつ救命率が低下するので、出来るだけ早く、少なくとも5分以内に除細動することが、救命にとって大切です。AEDは一般の人でも簡単に使えるように、音声ガイドが付いており、最近では、AEDが設置されている駅や公共施設が増えてきています。

AEDの3ステップ

1. 人が急に倒れたら、意識と呼吸を確認。ない場合、救急車とAEDを手配。
2. AEDの音声ガイドに従う。胸の着衣を外し、電極パッドを貼る。
3. 倒れた人から離れ、ボタンを押し、電気ショックを与える。

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