インフルエンザの変異は、人間の1千万倍!


インフルエンザは変異しやすい

今後心配されているのが、インフルエンザウイルスの変異です。インフルエンザウイルスは、人の体内で増殖する間に遺伝子が変異し、人から人へ伝播するうちに変異が蓄積して、新たな性質を獲得していきます。インフルエンザウイルスは、とても頻繁に突然変異しやすく、その進化の速さは、人が1千万年かける進化を、たった1年で成し遂げてしまうほどなのです。

南半球で感染者が急増

現在冬に入った南半球では、急速に感染者が増加しています。例えば、オーストラリアでは、6月に入ってから2週間で感染者が約1000人も増えました。南半球で多くの人に感染している間にウイルスが強力に変化し、秋冬になって、その強力化したウイルスが日本を襲うことが懸念されています。

既にいくつか変異が・・・

実は変異はすでに、数人の研究者によって報告されています。ある変異は、人の細胞にくっつきやすくなる原因と考えられるものが見つかったとされ、こうした変異が広がると、現在よりさらに、人に感染しやすくなると懸念されます。また日本では、新型と季節性の「混合感染」が確認されました。混合感染は、抗インフルエンザ薬への耐性や強毒化など、ウイルスの新たな性質の獲得につながりかねないのです。

忘れちゃいけない 鳥インフルエンザ

そして、忘れてはいけないのが「鳥インフルエンザ」です。「豚由来の新型インフルエンザが流行ったから、次は当分ないだろう」などと安易に考えてはいけません。鳥インフルエンザも、人から人への感染例が確認され、すでにフェイズ4の一歩手前まで来ている状態です。致死率6割と言われる強毒型である、鳥インフルエンザ由来の新型インフルエンザが、いつ発生してもおかしくないのです。

    

マガジン表紙へ