尿検査〜何のためにやってるの? その2


≪尿潜血反応≫

尿潜血反応は、主に腎臓や尿路の異常なサインである血尿を見つけるための検査です。血尿とは、医学的には尿に赤血球が混じっているものをいい、腎臓や尿路のどこかで出血が起こっていることを示します。
血尿というと、尿が赤くなるものと思っている人が多いですが、血尿と尿が赤いことは、別のことなのです。
赤血球の成分に反応する試験紙を使う尿潜血反応であれば、目で見えない微量の血液である「顕微鏡的血尿」も発見することができます。
女性の場合、月経血が尿に混入すると、尿潜血反応が陽性になってしまうので注意しましょう。

≪尿糖≫

一般に、血液中のブドウ糖濃度(血糖値)が170mg/dlを超えると、ブドウ糖が異常に漏れ出るようになり、尿糖検査で「+(陽性)」になります。
ただし健康な人でも、食べ過ぎた後や強い精神的ストレスを受けたときには、一過性の尿糖が現れることがあります。尿糖が陽性の場合、まずは一過性のものか、糖尿病などの病気が疑われるものかについて、精密検査することになります。
ただし尿糖が「−(陰性)」であっても、糖尿病でないとは限りません。糖尿病の診断基準は、空腹時血糖値126mg/dl以上ですが、これを超えても、多くの人はすぐには尿糖が陽性にならないのです。高血糖を指摘された場合、尿糖が出ていないからと軽視するのは禁物です。

≪尿ウロビリノーゲン≫

尿ウロビリノーゲンは、健康な人でもわずかに検出されるので、「+−」が健常基準値になります。ウロビリノーゲンは、肝臓で作られる胆汁の成分であるビリルビンが、腸の中で腸内細菌によって変化したものです。肝臓や胆汁の通る胆道系の異常などで血液中のビリルビンが増えると、尿中に出るウロビリノーゲンの量が増加します。

    

マガジン表紙へ