摂りすぎに注意〜植物油(n―6系)


摂りすぎに注意

紅花油やコーン油などの植物油は、n−6系の不飽和脂肪酸で、身体にも良いとされていますが、注意しなければいけない点もあります。現代の食生活では、n―6系の植物油は、揚げ物や炒め物に多用されます。外食の多い人などは、摂りすぎてしまう傾向にあるのです。

≪n―6系の種類≫

【リノール酸】

リノール酸を多く含む食品には、紅花油・ひまわり油・コーン油など、多くの植物油があります。リノール酸は1950年代に、コレステロール値を下げる効果があることが分かり、動脈硬化の予防や治療に用いられるようになりました。しかし近年、リノール酸を摂りすぎると、善玉(HDL)コレステロールまで減らしてしまい、かえって生活習慣病の症状を進ませてしまう危険性も指摘されています。

【γリノレン酸】

γリノレン酸はビタミンFとも呼ばれ、生体内でリノール酸から合成されてできる脂肪酸です。血糖値・血圧・血中コレステロール値を下げる効果が期待されます。天然の食品にはあまり含まれていませんが、最近では人工的に生産する技術も開発され、ドリンクやゼリーに添加した製品も作られています。

【アラキドン酸】

人間の体内で合成することができず、食物から摂取しなければならない必須脂肪酸のひとつです。ただし、肉・卵などの動物性脂肪に含まれるため、日本人のアラキドン酸の摂取量は、増加傾向にあります。そのため、アレルギー性湿疹などの症状も引き起こされています。現在の日本人の食生活からは、アラキドン酸が不足することは考えにくいので、積極的に摂る必要はないでしょう。

    

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