腹囲がメタボ基準から外れる?!


メタボ基準そのものに疑問

メタボリックシンドロームの予防を主眼にしたメタボ健診が始まるようになりましたが、実際始まってみると、さまざまな観点からメタボ健診の制度に対して疑問が噴出しています。さらに、メタボリックシンドロームの規定、そのものへの疑問も出てきています。

腹囲が必須項目でなくなるかも…

メタボ健診の特徴として、何といっても分かりやすいのは、腹囲を測ること。腹囲が男性85cmで女性は90cmという数値がメタボの象徴的数字となっています。しかし、この“腹囲という基準”が、国際的なメタボ基準から外れることになりそうです。

世界中にいくつも基準が

現在世界には、複数のメタボ診断基準があり、混乱が生じています。このため、約150カ国の専門家が参加する国際糖尿病連合などが中心となって、診断基準の統一を呼びかけ、2008年2月から協議を進めています。年内に暫定基準が公表される見通しですが、どうやら腹囲が、診断の必須条件からは外れるようです。

日本の規定は特異すぎ

もともと海外の規定では、アジア人に対して男性90cmで女性は80cmくらいに規定している団体が多く、“日本が決定した男性85cmで女性90cmという規定は特異すぎる”という見方がされていました。海外メディアなどからは「日本の基準は医療費抑制という政治問題にある」と揶揄されています。

腹囲が基準から外れることになれば、メタボ健診の根幹が揺らぐと言って過言ではありません。メタボ健診制度は、始まったばかりで、今後も様々な変更点があると予想されます。今後もより良い制度になるよう、私たちみんなが、制度を注視していく必要があるでしょう。

    

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