メタボ 国際基準と違っててイイの?


日本は「男性85センチ・女性90センチ」

今やアンケートで、9割以上の人が「知っている」と答えるメタボリックシンドローム。その第一基準は腹囲ですが、この数値をめぐって問題が起きています。日本で作られた基準は、男性85センチ・女性90センチだったのですが、最近発表された国際組織での数値が、これと大きく異なるのです。

国際基準では「男性90センチ女性80センチ」

この数値を発表したのは、国際糖尿病連合(IDF)。この国際機関が07年春に発表した数値が、日本と大きく異なる男性90センチ・女性80センチだったのです。IDFには、日本を含む約160ヶ国の糖尿病に関わる組織が参加しています。IDFが当初05年に発表したメタボ腹囲の数値では、日本の学会が発表した数値を参考として、日本人の基準値は、男性85センチ・女性90センチと発表されたのです。

他国との違いから、国際基準を見直し

日本人は太らなくても糖尿病になりやすいなど、生活習慣病の発症には人種による違いがあります。しかし下記の通り、IDFの腹囲基準において、女性の値が男性より大きいのは日本だけで、同じ人種の中国や南アジアとの違いも際立っていました。そのため新しい研究結果も踏まえ、数値が「男性90センチ女性80センチ」に改められました。これに対し日本は「腹部の内臓脂肪面積が100平方センチに相当する値として腹囲数値を決めた」と反発しています。

参考:IDFの腹囲基準

男性 女性
米国 102センチ 88センチ
ヨーロッパ 94センチ 80センチ
中国・南アジア 90センチ 80センチ


 

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