意外に多い?! 尿もれの悩み


成人女性の3人に1人が経験あり

自分の意思に関係なく、トイレ以外の場所で尿が出てしまう「尿もれ」。高齢者だけの悩みかと思われがちですが、女性には多く見られ、成人女性の3人に1人は尿もれの経験があると言われています。40歳以上の女性に限ると、半数近くの人に経験があるという報告もあります。

くしゃみや運動で起こることが多い

尿もれの65%は「腹圧性尿失禁」と呼ばれ、くしゃみや運動などで、力がお腹にかかったときに漏れるものです。その原因は、膀胱や尿道、子宮などを下側から支えている筋肉の集まりである「骨盤底筋」が緩むためと言われています。「骨盤底筋」が緩む理由としては、加齢もありますが、その他にも、妊娠・出産、肥満、便秘、更年期など、さまざまな要因があると言われています。

強い尿意が先にくるケースも

また、「腹圧性尿失禁」ほど割合は高くないのですが、尿もれのもう1つの症状が「切迫性尿失禁」と呼ばれるもの。急に押さえきれないほど強い尿意が起こり、我慢しきれずに尿が出てしまうものなのです。こうした場合の尿もれには、多くの場合「過活動膀胱」が関連しています。「過活動膀胱」になると、膀胱が過敏になり、ちょっとした刺激を受けただけで、急に膀胱が反応して収縮し、強い尿意に襲われるようになってしまうのです。

1人で悩むのはやめよう

尿もれがなくても、尿意切迫感と頻尿があれば、過活動膀胱であると考えられます。この過活動膀胱の人も意外に多く、40歳以上の8人に1人は過活動膀胱であると言われています。尿もれにしても、尿意切迫感にしても、若いうちは「こんなことは自分だけ?」と恥ずかしがって、1人で悩んでしまうケースも少なくありません。悩んでいる人は意外と多い事実を知って、1人で悩まず専門医などに相談してみることが大切です。

  


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