「総合科」新設…3時間待ち3分診療解消へ


来年度にも「総合科」新設

専門分野に偏らない総合的な診療能力のある医師を増やすため、新たな診療科として「総合科」が創設されることになりました。厚生労働省が、日本医師会にも協力を求めて具体策の検討に入っており、早ければ来年度中にも「総合科」を名乗る医師が誕生するかもしれません。

大病院への集中を緩和する狙い

胸の痛みやめまいなど身体に異変を感じた患者が、大事をとって専門性の高い大病院にかかるケースが多く、そうした病院に患者が集中していました。厚生労働省としては、初期診療を「総合科」が行ない、必要に応じて専門の診療科に患者を振り分ける2段階方式を定着させることで、医療の効率化を図り、勤務医の労働環境の改善につなげたい狙いがあります。

「総合科」は国のお墨付き

「総合科」は、医師が自由に看板を掲げられる内科・外科・皮膚科などの一般診療科とは区別されます。「総合科」を名乗るには、厚労省の資格審査や研修を受けた上で、厚労相の許可を受けなければなりません。このように国がお墨付きを与える診療科は、これまで麻酔科しかありませんでした。開業医の多くが総合科医となり、かかりつけ医として地域医療を支える存在になることを期待されています。

多すぎる科は再編へ

一方、医療機関が名乗ることができる診療科名が多くなりすぎているため、再編されることになりました。現在38科名あるところを20科程度まで絞ることになりそうです。例えば、神経科と神経内科が別々にあり、一般の患者からすると、その違いは非常に分かりにくいと思われます。また、1人の医師が名乗れる診療科が余りにも多すぎるといった批判があり、医師1人が名乗れる診療科を2科までに制限する方針が固められています。

  


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