めまいは厄介〜原因特定が難しい


原因が特定しにくい

一口に「めまい」と言っても、目がグルグル回る感じになるもの、フラフラ・グラグラする感じのもの、フワーとした感じのものと様々あります。そしてやっかいなのは、頻繁に起こる症状にも関わらず、原因が特定しにくいこと。何年も病院に通っているのに原因が分からないといった悩みもよく聞かれます。

めまいの専門医は少ない

めまいの原因は多岐にわたるので、原因を特定するためには様々な検査をしなければなりません。眼振検査・体平衡検査・聴力検査・三半規管刺激検査・CT検査など、かなりの数にのぼります。しかし、めまいの専門医はとても少ないのです。全国に耳鼻科医は1万人程いますが、めまい専門医は100〜200人程度しかいません。何度調べても原因が分からない人は、こうした専門医に診てもらいましょう(参考:日本めまい平衡医学会の専門医リスト)。

自律神経が乱れている場合も

ただし、めまい専門医がみても、全く原因がつかめない場合もあります。例えば、ストレスによって自律神経が乱れてしまったことが原因の場合があります。朝起きて活動的になり夜になると眠くなるといった生体リズムをつかさどる自律神経が乱れてしまうと、昼間起きていたい時に血圧が下がって起きていられない状態になったり、逆に夜になると興奮してしまって眠れずに徹夜して、ふわっとするような嫌なめまいが起こることがあるのです。

同時にたちくらみも起こしやすい

また、横になっている時に全身を平均的に流れている血液は、起き上がると血液自体の重力で血液が脚のほうにたまってしまい、脳が血液不足になる危険があります。健康な人の場合は、そうなる前に自律神経が働いて、血液が下方に一気に落下するのを防ぎます。自律神経の働きが弱いと、これが十分に出来ず、起き上がったときにクラッとする立ちくらみも起こしやすくなります。

  


マガジン表紙へ