エイズ〜無関心が感染を拡げる〜


世界の感染者数4000万人

国連によると、世界のHIV感染者数は約4,000万人、2030年には死因第3位にエイズが浮上すると予測されています。現在、感染者数はアフリカ諸国が多いのですが、増加率が高いのがアジア諸国。日本でも2006年の新たな感染者数は1,300人以上と、3年連続で千人を超え、徐々に拡がりを見せています。

「AIDS」と「HIV」 その違いって?

日本ではエイズに対する意識が低く、基礎的な知識すら分かっていない人が多くみられます。基礎的なことなのに、よく混同される「HIV感染者」と「AIDS(エイズ)患者」。「HIV感染者」は、ヒト免疫不全ウイルス(Human Immunodeficiency Virus)すなわちHIVに感染し、そのウイルスを体内に持っているものの病気が発症していない状態の人のこと。

エイズは潜伏期間が長い

エイズ患者」は、HIV感染がもとで、身体を病気から守る免疫系が破壊され、様々な病気を発症している人を指すのです。ちなみに「AIDS」の正式名称は、後天性免疫不全症候群(Acquired Immuno-Deficiency Syndrome)。HIVに感染してからAIDSを発症するまで、多くの場合5〜10年かかると言われています。HIVが体内に入ると、免疫を司るリンパ球細胞に侵入して、その中で増殖し、徐々に細胞自体を破壊し、免疫の働きを低下させていくのです。

日本では、発症してから分かるケースが多い

日本では「HIV感染者」や「AIDS患者」が、他の国に比べ少ないとはいえ、日本の問題は、AIDSの症状が出てから初めて感染が分かる例が後を絶たないことだと言われています。HIV感染者に対する知識も十分とはいえません。「食器を共用したら感染する?」「そばでクシャミされたら感染する?」「同じプールで泳いだら感染の危険がある?」・・・こうした質問の答えが分からない人は、ぜひ参考となるHP(エイズ予防情報ネット)を見てみましょう。

  


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