感染者300万人?! ウイルス性肝炎の恐怖


肝臓病の8割はウイルス性肝炎

健康診断などで肝臓の数値に異常が出た場合、アルコールや過労が原因と思いがちです。しかし、肝硬変や肝臓ガンなどの肝臓病は、肝炎ウイルスの感染で起こる「ウイルス性肝炎」が原因の8割を占めるのです。現在、日本にはウイルス性肝炎の感染者が300万人いると推定されています。

肝臓ガンの97%はウイルス性肝炎から

特に肝臓ガンは、その背景となる肝臓病の97%がB型肝炎とC型肝炎なのです。肝臓ガンが発生するまでには長い年月がかかるので、慢性肝炎として病変が長く続くB型とC型に多く発生しやすいのです。

一番多いのはC型、原因の大半は医療行為

ウイルス性肝炎の中で、最も患者数の多いC型肝炎は約200万人の感染者がいると推定されています。実は、そのうち半数の100万人は、自分がC型肝炎にかかっていることに気づいていないのです。C型肝炎ウイルスの感染経路は、3〜4割は輸血と言われ、半数は原因不明とされてきましたが、最近では、昔行なわれていた予防接種の際の注射針や注射筒の連続使用による感染の可能性が強く指摘されています。

B型は定期検診での病状把握が大切

B型肝炎は母子感染による慢性化が問題でしたが、現在は予防法が確立されています。ただし、感染キャリアの人との性交渉による感染防止は課題として残っています。性交渉による感染ではAIDSがよく話題になりますが、B型肝炎はAIDSの何倍もの感染率なのです。また、病気の経過が多様で急変もありますので、定期的な検診での病状把握が大切になります。

  


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