肥満は遺伝子が原因?!


飢えとの闘いから生まれた遺伝子

「いくら頑張ってダイエットしても痩せない!」というアナタ。もしかしてそれは遺伝子のせいかもしれません。長い間、人類の歴史は飢えとの闘いでした。そのため、人の身体にはイザという時のためエネルギーを貯めこむという仕組みが備わっていき、厳しい環境に適応した「倹約遺伝子」が出来ていったのです。

日本人の3人に1人は「肥満遺伝子」持ち

食糧事情が厳しい時代には役に立った遺伝子も、飽食の現代にあっては、それが「肥満遺伝子」となってしまいます。この「肥満遺伝子」は現在では約40も発見されています。中でも「β3‐アドレナリン受容体遺伝子」と呼ばれる「肥満遺伝子」は、日本人の3人に1人が持っています。この遺伝子を持っていると、1日の基礎代謝量が約200kcal少ないのです。お腹が太ることから「リンゴ型肥満」と呼ばれます。

4人に1人には「下半身太り」の遺伝子が・・・

「アンカップリングプロテイン遺伝子」という1日の基礎代謝量を約100kcal低下させる遺伝子も、日本人の4人に1人が持っています。この遺伝子は下半身が太ることから「洋ナシ型肥満」と呼ばれます。これら2つの遺伝子を一緒に持っている人もいて、そうした場合1日の基礎代謝量が約300kcalも低くなってしまうのです。

「やせ」の遺伝子もある

逆に、いわゆる「やせの大食い」と呼ばれる人もいます。そうした人が持っていることが多い「やせ遺伝子」の存在も分かっています。「β2‐アドレナリン受容体遺伝子」と呼ばれ、日本人の6人に1人が持っていると言われています。通称「バナナ型」という太りにくい体質ですが、一度太ってしまうと痩せにくいという面もあります。

  


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