むやみに薬を飲むべからず!


年に3000億円以上―コレステロール低下剤

日本で一番処方されている薬は「メバロチン」というコレステロール値を下げるためのもので、その売上は年間2000億円にも及びます。コレステロール低下剤全体では、ゆうに3000億円は超えます。しかし、コレステロール低下剤の心臓病予防効果については意見が分かれているのです。

効果率:たった120分の1

コレステロール低下剤は、心臓病のリスクを軽減するために使われます。しかし、総コレステロール値220〜270mgの軽度から中程度の高脂血症約8000人に対して、コレステロール低下剤の効果を調査したところ、その結果は、120人がコレステロール低下剤を5年間続けて、ようやく心臓病患者を1人発生するのを防ぐことができる程度の効果だったのです。

コレステロール値が高いと死亡率低い?

総コレステロール値と死亡率の関係を調査したデータで、実は一番死亡率が低かったのは総コレステロール値が240以上280未満の群で、次いで低かったのは200以上240未満の群でした。さすがに280以上の群は一番死亡率が高かったのですが、コレステロール値の低い160以下の群も、280以上と同じ位の死亡率の高さだったのです。

薬害のケースも・・・

現在、高脂血症の基準は220以上と設定されていますので、220以上を超えると薬を処方される場合も少なくありません。しかし、そうした場合、急いで薬を使って下げる必要がないのに処方されている場合が多いと言わざるを得ません。必要もない薬を飲まされたあげく、副作用で苦しむケースもあります(参考『私は薬に殺される』福田実著)。基準値から少し出た程度では薬は飲まず、まずは生活習慣を見直すことが得策でしょう。

   

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