大豆イソフラボンに摂取上限?!


骨粗しょう症に効果的ですが・・・

「大豆イソフラボン」は、その化学構造が女性ホルモンの「エストロゲン」に似ています。そのため、女性ホルモンの減少によって起こりやすくなる骨粗しょう症や更年期障害などに効果があると言われています。さらに、乳ガンや男性の前立腺ガンの予防、高血圧や高脂血症などの予防にも効果があるとされ、かなり注目されるようになりました。

やみくもに摂るのは考えもの

ただし、色々な効果があるからといってやみくもに摂るのは考えものです。5年間毎日大豆イソフラボンの錠剤(150mg/日)を摂取し続けたところ、子宮内膜増殖症の発症が高くなるという実験報告なども出てきています。閉経前の女性の場合、過剰に「大豆イソフラボン」を摂取すると、血中ホルモン値が変動したり、月経周期が延長したりする恐れがあるとする専門家もいます。

摂取量上限が設けられました

こうしたことから、食品安全委員会は「大豆イソフラボン」1日当り錠剤150mgがヒトにおける健康被害発現量と考え、その半分の75mgを「現時点におけるヒトの安全な上限摂取目安量」として2005年12月に「1日の摂取量上限を70〜75mg、食事以外(サプリメントやトクホと呼ばれる特定保健用食品)での上限を30mg」とし、「妊婦などが食事以外で摂取することを推奨しない」との見解を出しました。

食事からでも十分摂れます

最近では「大豆イソフラボン」を強化した食材や、「大豆イソフラボン」のサプリメントが大量に販売されています。しかし、昔ながらの日本食を食べていれば必要量は十分に摂取できますので、食事から摂るのがおススメです。日本では、豆腐・納豆などの食品や味噌・しょうゆといった調味料など、多くの食材から大豆を摂取してきました。例えば、豆腐なら半丁、納豆なら1パックで50mgの「大豆イソフラボン」を摂取できます。

  

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