ストレスと唾液の不思議な関係


イライラと孤独感で歯周病

毎日怒っている男性は、時々しか怒らない男性に比べて、43%も歯周病になりやすいそうです。また、親しい友人がいる人に比べ、そういう友人が一人もいない人は、30%も歯周病になりやすいとのこと。イライラや孤独感を感じることが多いと歯周病になる確率が高くなるといえます。

ストレスは歯周病を悪化させる

上の例でも分かるとおり、ストレスは歯周病を悪化させる原因になります。ストレスによって緊張感が高まると、歯肉の血流が悪くなるためと、唾液(だえき)の分泌が急激に減ってしまうためです。唾液には殺菌作用や免疫力を高める働きがあります。ストレスの多い生活を続けていると、口腔内の悪玉菌が増殖してしまい、歯周病になりやすくなるのです。

唾液でストレス度合が分かる

最近では、唾液中の成分を測定することによって、ストレス度合が測れることが分かってきています。唾液中の成分のうち、ストレスがかかると増える物質、もしくは減る物質を測ることにより、ストレス度合を測ることが可能になるのです。ストレスを受けると働きが活発になる唾液中の「アミラーゼ」を測定する方式は、1分間で簡単に測定できる器械が2万円程度で販売されています。

個人のストレスパターンも分かる

唾液中の「クロモグラニンA」という物質の分泌量を測る方法では、その時のストレス度合だけでなく、個人のストレスパターンさえ分かるというものもあります。個人のストレスパターンが分かることにより、企業のメンタルケアなどにおいて、個々の特性に応じたカウンセリングや対応策を取る事も可能になるといえます。

   

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