根本治療を目指すなら・・・



根本的な治療「減感作(げんかんさ)療法」

現在では、花粉症の時期に薬を服用して症状に耐えるといった人が多いですが、対処療法としての薬の服用ではなく、そういった薬が不要になる根本的な治療法として「減感作療法」があります。この有効率は60〜70%といわれていますが、小児には76%もの効果があがっているという調査結果もあります。

「減感作療法」は時間と手間がかかる

この「減感作療法」、具体的にはスギ花粉のエキスを薄めて注射をし続けます。1週間に1〜2回の注射を数ヶ月間、場合によっては1年間続け、その後は1ヶ月に1回程度続け、治療期間は2〜3年かかるといわれています。実は、この治療期間の長さと通院の手間や時間がネックとなり、長期的な効果が大きいとはいえ、なかなか試す人がいないのが現状です。

まれにショック症状が起こってしまう

また、まれにアレルギー反応によって呼吸困難などのショック症状(アナフィラキシー)を起こす可能性があります。そのため、医療機関でも、万一の場合に備えた体制を整えることが出来ないところでは、「減感作療法」を実施できないところもあるのです。

つらい症状の今こそ

ただし、長い目で見た場合、一度治療が終われば、その後は花粉症のつらい症状に悩まなくてよいのです!花粉症のつらい症状に苦しんでいる今こそ、減感作療法を始めてみてはいかがでしょうか。最近では、頻繁な通院などが不必要になる、口腔粘膜からエキスを吸収させる方法の治験が行われています。この方法は、ヨーロッパでは既に一般的に行われていて、日本でも将来行えるようになることが期待されています。

  


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