痛風のメカニズムを知っておこう


痛風の原因は高い尿酸値

尿酸値が7.0mg/dlを超えたら、痛風の発作(痛み)が起こる危険があり、高尿酸血症とされます。7.0mg/dlは、尿酸が血液に溶ける濃度の限界値で、これを超えると余分な尿酸は結晶化していきます。7.0mg/dlの手前の予備軍(尿酸値6.0〜7.0mg/dl)のうちに生活習慣を改善することが大切です。

痛みは、なぜ起こる?

尿酸が身体からうまく排泄できず、血液中に余分な尿酸がたまり始めると、徐々に尿酸が固まり、「尿酸塩結晶」となります。この「尿酸塩結晶」が関節と関節の間にたまっていき、たまりすぎると「尿酸塩結晶」は関節からはがれ落ちます。このはがれ落ちた結晶を排除するため、その場所に白血球が集まり活性化し、炎症を誘発するため、そこに痛みが発生するのです。

尿酸は毎日つくられる

尿酸というと「尿に出てくる酸」と思いがちですが、これは間違い。「尿酸」は窒素化合物の一種で、毎日身体の細胞が新陳代謝していく過程で必ず合成されるものなのです。この体内で合成されるものが全体の85〜90%を占めますが、残りの10〜15%は食べ物から入ってきます。「プリン体」という炭素と窒素の化合物は、様々な食べ物や飲み物に含まれており、この「プリン体」が体内に入って使われた、その残りかすが「尿酸」になるのです。

作った分だけ排出されなければいけない

「尿酸」は、新陳代謝の際に出来る物質ですから、常に体内に一定の尿酸が存在し、毎日作られます。ただ、尿や便で作られた分を排泄し、毎日同じ量を保つようになっているのです。作られる量が排出される量よりも多くなってしまうと高尿酸になってしまいます。