男性更年期障害の治療法は?


受診する科は?

「ひょっとしたら自分は男性更年期障害では?」と思った時、どの科を受診すればよいのでしょうか。性機能の低下が強いときは泌尿器(ひにょうき)科、強いうつ状態や自律神経失調症など精神的な症状が顕著な場合は心療内科を訪ねてみましょう。

更年期ドックとは?

最近では「更年期ドック」を設けているところもあります。その検査では、例えば、血中のフリーテストステロン(活性型男性ホルモン)の測定などが行なわれ、その値などを参考に更年期障害であるかどうかの診断が受けられます。

男性ホルモン補充療法とは

女性の更年期障害の治療法の1つに、減少した女性ホルモンを補充する方法HRTというものがありますが、それと全く同じ考え方で治療するのが男性ホルモン補充療法です(女性の場合と同様にHRTといいます)。これは、低下した性ホルモンを補充することで脳下垂体(のうかすいたい)の性腺(せいせん)刺激ホルモンの分泌量を減少させ、視床下部(ししょうかぶ)の安定、大脳皮質の興奮やアンバランスを調整しようというものです。

副作用があることも知っておこう

ただしHRTには副作用の危険もあります。女性ホルモン補充療法の場合は子宮がんや乳がんの危険性が指摘されていますが、男性ホルモン補充療法の場合は、前立腺(せんりつせん)がんの発症率が高いとの報告があります。この治療法を受ける場合は、そういった点を医師に確認しながら治療する必要があるでしょう。