じつは30代が一番多い!? 「痛風」

若年層で増加中

痛風というと50歳以上の中高年からの生活習慣病のように思われがちですが、患者数が最も多いのは30代で、全患者の約30%を占めています。若年層にも広がっているため患者数は増加する一方で、病気と認識されていない潜在患者もふくめると600万人以上と言われています。

「ぜいたく病」ではない

痛風は尿酸が身体の中にたまり、それが結晶になって炎症を起こした状態で、激しい痛みをともないます。以前は「痛風はぜいたく病」などと言われ、豪勢な食事をしている人が患うイメージでしたが、それは食生活がご飯と味噌汁におかずは一品、それも煮物などを食べていた頃の話です。肉を日常的に食べて、食べ物に困らない現代では、普通の食事が「痛風」の危険となるのです。

遺伝性ではないが・・・

痛風そのものは遺伝性の病気ではありません。しかし、痛風患者の約4割が家族内に痛風患者がいると言われています。遺伝ではないにしても体質が似ている場合が多く、さらに一緒に生活していると同じような食生活になっていることが原因と言われています。痛風の若年化が問題となっている現代では、自分の尿酸値が高い人は、自身の子どもが若年で高尿酸値にならないように、食生活に気をつける必要があるでしょう。

糖尿病も多い

痛風と同じ生活習慣病の1つである糖尿病は、肥満でなくても、それほど暴飲暴食な生活をしていなくても、若い人の患者がやはり増えています。糖分を多く含む清涼飲料水の飲みすぎが原因の1つと言われています。清涼飲料水500mlにはスティックシュガー(6g入)約8本分もの糖分を含むものもあるほどで、知らず知らずに大量の糖分を摂取しています。若い人は食事だけではなく、飲み物にも注意が必要です。

   

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