免疫システムの異常が原因 「関節リウマチ」

他の関節の病気と異なる

「関節リウマチ」とは、関節が炎症を起こして軟骨や骨が破壊されて、放っておくと関節が変形してしまう病気です。腫れや激しい痛みを伴い、関節を動かさなくても痛みが生じるのが、他の関節の病気と異なる点です。手足の関節で起こりやすく、左右の関節で同時に症状が生じやすいことも特徴です。

免疫の異常によって

関節リウマチで生じる関節の腫れと痛みは、免疫の働きに異常が生じたために起こると考えられます。免疫は外部から体内に侵入してきた細菌やウイルスなどを攻撃して破壊し、それらを排除する働きを担っています。しかし、免疫に異常が生じると、間違って自分自身の細胞や組織を攻撃してしまいます。それにより炎症が起こり、関節の腫れや痛みとなって現れてきます。

治療法の進歩

「関節リウマチ」は、かつては関節が変形して寝たきりになる病気と恐れられてきましたが、診断や治療法が進歩することによって関節破壊の進行を抑えられるようになってきました。以前は消炎鎮痛薬やステロイド薬で痛みを抑えるだけの対症療法でしたが、炎症を起こす物質の働きを抑える抗リウマチ薬が開発されたことが大きい要因です。ただし、抗リウマチ薬は関節の破壊が始まる前に投与することが肝心なので、早期発見・早期治療がとても大切です。

早めの対処のために

そのため、関節リウマチの初期症状をよく知っておくことが大切です。朝起きた時に関節がこわばる、関節が腫れる、関節が痛いといった症状が関節に現れます。さらに関節以外の症状で、微熱やだるさ、食欲不振といった症状が表れることもあります。関節症状に加えて、風邪のような症状が1週間以上たっても改善しないようなら、早めに専門医に診てもらう方が良いでしょう。

    

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