実は相性抜群! 〜ウナギと梅干し〜
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夏に精力をつける食べ物の代表と言えば、やはり何と言ってもウナギです。「土用の丑の日にはウナギを食べる」というのは、江戸時代に平賀源内が近所のウナギ屋に頼まれて看板に書いた言葉が起源と言われています。ただし、ウナギ自体は昔から食されていて、古くは万葉集に「夏痩せにはウナギがいい」と歌われているほどなのです。
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ウナギの栄養素で突出しているのがビタミンAです。特に肝は100g中に成人が1日に必要な量を軽くカバーしています。また皮の部分には、ビタミンB1、B2、カリウムなどが豊富に含まれています。スタミナ増強はもちろん、風邪の予防や目のかすみなどにも効果があり、さらには生活習慣病予防にも効果が期待できるようです。
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夏バテにもってこいの食材のひとつが梅干しです。梅干しに含まれるクエン酸がパワーの源で、このクエン酸が体内の代謝を円滑にしてくれるのです。人は糖質を取ると、それを体内で分解して身体の中で使えるようにします。この際に使われる栄養素のひとつがクエン酸です。クエン酸が不足していると、代謝の途中で疲労物質である乳酸に変化してしまったり、体脂肪のもとになる脂肪酸に変化してしまうのです。つまりクエン酸が不足すると、疲労や体脂肪の増加を招いてしまうのです。
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実はこの梅干し、ウナギと「食い合わせが悪い」と言われています。しかし、この言い伝えには何らの科学的な根拠はなく、栄養学的に見ても問題はないのです。逆に、夏バテ解消に役立つ栄養素の組み合わせなのです。味覚的にも、梅のクエン酸と酸味が、ウナギの脂っぽさを緩和してくれます。ウナギを食べる際には、ぜひ梅干しを一緒に食べるようにしましょう。
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