不眠と深い関係〜生活習慣病とうつ病〜


生活習慣病があると・・・

40代になると、メタボが気になっている人も多いでしょう。このメタボが実は睡眠にも悪影響を及ぼしているのです。高血圧や高脂血症がない人では、不眠の経験があるのは約25%に過ぎませんが、そうした生活習慣病がある人の不眠経験は45%にもなります。

不眠と高血圧の深い関係

睡眠時間が短いと血圧が上昇し心拍数が増加するという、不眠と高血圧との深い関係も指摘されています。睡眠中は血圧が約10%下がるのですが、不眠がある人は睡眠中もストレスホルモンが分泌されて、交感神経が働いてしまって血圧が下がりにくくなります。通常では夜間に副交感神経が優位に働くのに、不眠があると交感神経が昼間からずっと優位なままになってしまい、就寝中にも血圧が下がらず、高血圧になってしまうのです。

不眠はうつのサインかも・・・

うつ病は精神疾患ですが、気分の落ち込みや物事への関心の低下といった精神面の症状だけではなく、うつ病の人はほぼ全員が不眠の症状を伴っています。不眠はうつ病の初期症状サインの1つなのです。軽いうつ病では「憂うつな気分」などの精神症状が現れず、不眠や全身倦怠感などの肉体的症状だけの場合も多いのです。こうした時期にうつ病に気づかず見逃してしまうと、うつ病が悪化してしまう危険があります。

寝ても疲れが取れない時は・・・

質の良い睡眠が取れているかも大切なポイントです。睡眠による休養感がある人ほどうつ状態の傾向は低く、休養感が無いほどうつ状態の傾向は高いという調査結果があります。睡眠による休養感とうつ状態の程度には強い関連性があるのです。良い睡眠が取れていれば、一晩ぐっすり眠ることで憂うつやイライラなどの気分の悪さを軽減できます、しかし、眠っても休養を取れた実感がないと、一晩たっても憂うつ感が取れず、継続的な憂うつ感になりやすいのです。

   

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