意外に多い 味覚障害の危険!
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食べ物の味が分からないという味覚障害に悩む人が増えています。原因は色々とありますが、一番多いのは薬剤によるものです。味覚障害は年齢とともに増加する傾向にあり、70歳以上では薬剤性による味覚障害は、だいたい3人に1人いるのではないかと言われています。
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舌の表面は小さな突起に覆われています。その中に味細胞が集まってできた味蕾(みらい)と呼ばれる組織があります。この味蕾が味を感じて、味覚神経を介して大脳に伝える役割を果たしているのです。こうした味を感じる経路のどこかに異常があると、味覚が低下したり、味が分からない、味を取り違えるといった味覚障害が起こるのです。
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原因となる薬は分かっているだけで150ほどもあり、降圧剤や利尿剤が多くなっています。舌の表面には味細胞が集まってできた組織がありますが、亜鉛が不足すると、この味細胞に異常が生じることが分かっています。降圧剤や利尿剤の成分には、体内で亜鉛と結合する物質が含まれています。結合した後にそのまま体外に排出され、味覚障害を起こすと考えられます。
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さらに腎臓や肝臓の病気、または糖尿病などの病気でも味覚障害は起こります。身近なところでは口内炎などの口腔内の病気でも起こりえます。また風邪やインフルエンザなどで一時的に味覚が変わったり、味が分からなくなることもあります。また、鼻炎による嗅覚障害により味が分からなくなる場合もあります。味覚の異常を感じた時は、まず近くの耳鼻咽頭科を受診しましょう。
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