子どもにも増える…睡眠不足と生活習慣病
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文部科学省による最近の調査によれば、子供の肥満割合がさらに増えています。特に男子では9歳〜17歳で、肥満割合が10%を超えています。親の世代に比べて2倍に増えていると言われています。子どもの肥満が話題になってから既に20年ですが、その傾向は止むどころか、どんどん増えているようです。
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子どもの睡眠時間の減少も問題で、幼児期から既にその傾向は始まっています。1980年に「22時以降に就寝する」2歳児はたった2割でしたが、最近の調査では6割近くにもなっています。さらに小中学生の調査でも、就寝時間の遅さが際立っており、中学生では約3割が「夜0時以降に就寝する」と答えています。
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生活の夜型化や睡眠時間の減少などによって、生活リズムが乱れることにより、子どもには様々な弊害があらわれます。まず、成長の遅れ、注意や集中力の低下、眠気や疲労感をもたらすことがあげられます。さらに、将来的に糖尿病・高血圧・脂質異常症などの生活習慣病につながる恐れすらあるのです。また、子どもの肥満はそれ自体が心疾患のリスクを高めます。
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子どもの睡眠時無呼吸症候群(SAS)が増えてきています。「睡眠時無呼吸症候群(SAS)」は、夜中に何度も呼吸が止まった状態が繰り返される病気のこと。眠っているつもりでも十分な睡眠がとれておらず、昼間に強い眠気が生じるなど日常生活に支障が出てくる場合も多くなります。もともと子どものSASは、鼻炎や扁桃腺肥大などが原因になることが多く、そうした子どもは痩せ型が多かったのです。しかし最近では、肥満にともなうSASの発症が増えてきています。
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