スポーツや転倒の後は、ヒザのチェックを入念に


ヒザには痛みを感じにくい部分も

ヒザの部分は、負傷をしても痛みが出ずに気づきにくいことがあります。スポーツした後や転倒した後は、そうしたことが起こりやすいといえます。そういう時には、強い痛みがなくても、ヒザの引っかかりなどヒザに違和感を感じた時には、念のため医療機関で検査をしましょう。

半月板には注意を

痛みが出にくい箇所として、まず半月板が挙げられます。半月板とは、大腿骨(だいたいこつ)と呼ばれる太ももの骨と、脛骨(けいこつ)と呼ばれるすねの骨の間にある軟骨のこと。半月板には知覚神経がないため、小さな損傷では痛みなどの自覚症状がないことも多いのです。また、一度切れてしまうと再生しません。運動している時などに、ヒザをねじって切ってしまう場合があります。外傷以外でも、加齢で知らないうちにボロボロになる場合もあります。半月板損傷を放置しておくと、ヒザ軟骨に傷ができ、変形性膝関節症や骨の壊死を起こす可能性もあるのです。

靭帯〜スポーツ時に損傷しやすい

靭帯も注意したい場所です。骨と骨をつなぐ役割を果たしている靭帯が、ヒザにはいくつもあります。その中でも特に注意したいのが、前十字靭帯です。スポーツした時に損傷しやすいですが、痛みを感じないことも多いのです。これを放置しておくと、後ろからヒザを押されたような、ガクッとした「膝折れ」を起こすようになるので、早めの措置が大切です。内側の側副靭帯も、横転してヒザをねじったときに起こりやすいので、注意しましょう。

放置すると大ごとに・・・

半月板も靭帯も、軽度の損傷であれば、サポーターなどの装具を使った保存療法で対処することができます。しかし、放置しておいたまま重度の損傷になってしまうと、手術をしなければならないケースが多くなります。できるだけ早めに対処するようにしましょう。

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