新車限定の車酔い、実は・・・


聞いたことある?「シックカー症候群」

最近アレルギーの病気が増えています。今までなかったようなアレルギー性疾患が出てくるようになってきました。「車酔いなどしたことがなかったのに、新しい車に買い替えたとたん車酔いするようになった」という方はいませんか?それは車酔いではなく、アレルギー症状かもしれません。新築住宅などで発症するシックハウス症候群の車版で「シックカー症候群」と呼ばれます。

新車の車内から30倍以上の化学物質(VOC)

自動車は内装に接着剤や樹脂がたくさん使われているので、化学物質(揮発性有機化合物:VOC)が高い濃度で揮発することが多いのです。こうしたVOCを吸い込むと、めまい、頭痛、吐き気などの症状が出ることがあります。ある国産の新車を大阪公衆衛生研究所で調べたところ、400mg/㎥のVOCが検出されました。これは厚生労働省がシックハウス症候群対策として定めたVOC値の30倍以上になるのです。

車に乗る前には換気しよう

閉め切った車に乗った直後にひどくなるケースが多いので、車に乗る前に換気しましょう。症状が軽ければ、換気に気をつけるだけでも発症しなくなる場合もあるようです。「シックカー症候群」は、シックハウス症候群と同様に症状が多彩で、国内には専門家もまだ少ないので、なかなか分からない場合も多いのです。

「シックカー症候群」の症状は多彩

典型的な初期症状は以下の通りです。

目がチカチカする 車に酔いやすくなる
吐き気や頭痛がする 歯グキがしみる気がする
鼻水や鼻づまりになる 肩がこり、疲れやすい
ヨダレが出たり口が渇く 動悸やイライラがある

   

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