メタボ 子供にまで診断基準!?


増え続ける肥満児

幼稚園児では2〜3%の肥満児割合が、小学校6年生では10%以上、男子はさらに増え続け中学3年で14%にもなります。減少傾向は一向に見えず、年々増加の一途をたどっています。こうしたことから、ついに6〜15歳を対象とする「メタボリックシンドローム」診断基準が出来ました。

小児版「メタボリックシンドローム」診断基準

最も重視されるのが腹囲で、
≪中学生は80cm以上・小学生は75cm以上≫で赤信号
≪腹囲が身長の半分以上≫で黄色信号
となります。
さらに、次のうち2項目以上に当てはまると「メタボ」と診断されます。
◇空腹時の血糖値が100mg以上
◇最大血圧が125以上、または最小血圧が70以上
◇中性脂肪が120mg以上、またはHDLコレステロールが40mg未満

肥満の子供は、大人になっても肥満

肥満の子供は動脈硬化などが既に始まっており、7割は大人になっても肥満になってしまいます。生活習慣が身につく前の子供にこそメタボ対策が有効です。肥満の背景となる生活習慣には、「肉類中心の食事が普及」「ゲームなど室内遊びが増えて運動不足」「就寝時間が遅く間食する」「受験など強いストレスがかかる」などがあります。

“肥満は病気”という認識で

厚生労働省も、2010年までに小中学生の肥満を7%に減少させるという目標を掲げました。地方自治体でも様々な試みが行なわれていて、親子で楽しめる運動教室を開いたり、献立改善の相談を行なったりしています。“肥満は病気”と認識させ、学校の身体測定で肥満だった子供全員に対して、医療機関への受診を働きかける自治体などもあります。