ぜんそく対策・・・小児科で禁煙外来


ぜんそくの子供が増えている

子供の喘息が増えています。統計によると、喘息にかかっている子供の割合は、10年前と比べて2倍以上になっているのです。小児ぜんそくはアレルギー性であることが多いのが特徴で、ダニなどのハウスダストがアレルゲン(アレルギー原因)になったりします。その他にも様々なアレルゲンがありますが、その中でもかなり影響を受けるのがタバコの煙です。

子供の親を対象に禁煙治療

こうした中、小児ぜんそく対策として、小児科に禁煙外来を設置し、ぜんそくを患っている子供の親に対して禁煙を指導する病院がでてきました。2006年4月から禁煙治療に健康保険が適用できるようになったことも追い風のようです。小児科医がこのように禁煙に力を入れるのは、小児ぜんそく症状の改善には、親の禁煙が大きく関係しているからなのです。

親の禁煙で症状改善率が大幅アップ

それを如実に示した調査結果があります。ぜんそくの子供を対象にした調査で、治療の過程で親が禁煙した場合、小児ぜんそくの改善率は約90%と非常に高い割合を示しました。逆に、親が喫煙を続けている場合、改善率はたったの27%と、かなり低くなってしまいました。

受動喫煙は様々なアレルギーを誘発

ぜんそくの子供が身近にいる場合、親だけでなく周りの大人が禁煙や分煙に気を配る心遣いがとても大切です。健康増進法の制定により、レストランや鉄道などで分煙が行なわれるようになってきましたが、まだまだ名ばかりの分煙が多いのが実情です。受動喫煙によって、ぜんそくだけでなく、アトピー性皮膚炎や気管支炎などにもなりやすくなると言われています。受動喫煙には十分注意しましょう。